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山形県西村山郡河北町大字溝延字西浦82
       まきの農園  園主 牧野 聡
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有機栽培について
 無農薬有機栽培という言葉は今から10数年前から出てきた言葉ですね。慣行の化学肥料・農薬を散布して作られる作物は安全ではなく、さらに植物本来の生き方をしていないという考えがあり、バブルの頃、今から15年ほど前ぐらいから脚光を浴びるようになりました。
 バブル当時はちょっとした付加価値のある農産物は高価格で取引され、テレビの料理番組でも有機栽培**などと食材が出てきたのは、この頃だったような気がします。しかしながら今現在の状況はというと、ごく一部の消費者団体や有機農産物を扱うスーパーなどでしか買うことは困難なようです。というのも特に野菜などは、有機栽培の農産物だけを別に扱う流通ルートを作ることができないからだそうです。私の知り合いの主婦は「有機野菜の宅配に登録したけど痛んでいてがっかりした」なんて言っていました。
 そもそも有機栽培は、山形県の高畠町の星寛治さん(今は農民詩人として活躍されている)が約30年ほど前に村の青年団を中心として起こした農業の取り組みが発端と言われています。その当時は減反政策が始まったばかりで、出荷するお米はすべて政府米という形から、特別栽培のお米を自主流通米という形で、自分で販売できる制度ができたばかりでした。そんな農業には大きな転換期の時代に、その制度を使い有機栽培のお米を、自分たち自らトラックを運転し関東の生協へ運んだのが始まりという話を聞きました。

 有機栽培農産物とはどんな物なのでしょうか?有機栽培はJAS法で定められています。3年以上の無農薬・無化学肥料で栽培されている圃場(畑のこと)を認証団体に認証されて有機栽培農産物として販売することができます。さらには栽培履歴を記入し、耕作者以外の管理者をおかなくてはならない、貯蔵する施設は慣行の農産物と一緒ではならない等等・・・
 そんな決まりごとがたくさんあり、なかなか個人の農家では認証の取得ができないような形となっています。私も今の安全・安心な食品を供給する人間として有機栽培の農産物にも手を広げたいと思っていたのですが、タダでさえ手間暇がかかる有機栽培の農産物に認証の取得費用や継続費用・さらには慣行とは別の施設までかかるとなると、結局お客様に価格で反映させなくてはならなくなり、調べれば調べるほどほど少しづつ遠くなっているのが現状なんです。

 有機栽培といえば皆さんは堆肥を思い出すでしょう。
農学的にはこんな効果が認められています。
1)物理性の改善
 堆肥が入ると、有機物を中心に土がまとまって団粒構造になる。土が軟らかくなりフカフカな土・保水力のある作物にとっては最高の土になる。
2)化学性の改善
 堆肥は少しの窒素分(栄養)の他にたくさんの炭素分(腐植)を含んでいます。その炭素分というのはたくさんの無機物と結合する手をたくさん持っていて、植物が必要な肥料や微量要素(マグネシウム・ホウ素・カルシウム・・・・)をつなぎ止めておく力があるのです。これは農家にとっては保肥力のある土なんて言ったりしています。
3)生物性の改善
  有機質の肥料が分解するためには地中に住む微生物の助けを借りなくてはなりません。堆肥はその発酵過程でさまざまな微生物を繁殖させるため、堆肥を入れることは微生物の補給となり、それらの微生物が地中で活動することで、地温を上昇し様々な気候変動にも生育を安定させることができるんですね。

 有機栽培に限らず高品質な農産物を作るとなると堆肥は欠かせなくなります。特に施設栽培(ハウス)となると、土の養分が偏ったから作るのをやめよう!なんて言えません(ハウスを建てるために資金が掛かるからね)だからハウス栽培をしている農家は土を傷めないように本当に吟味して堆肥を入れているんです。


 有機栽培の農産物のいろいろな疑問
  1. 薬品を使っていないということで、確かに安全のように聞こえるのですが、作物の中には肥料をたくさん吸うことにより葉に硝酸帯窒素が葉に過剰にたまり危険な食べ物となる場合がある(化学肥料でも同じことがいえるのでどっちもどっちかな)
  2. 未熟な堆肥は寄生虫などの住家になる。(これを聞くとサラダは食いたくないよね 中国と韓国のキムチ戦争がいい例だね)
  3. 抗生物質を多投して飼育するニワトリの糞を使っても有機?
  4. 有機栽培が安全で通常の栽培が不安全なの?通常栽培の農薬は誰が決めてんだ!
  5. JAS認証と言えども一滴も農薬をまいていないのではないんです(使っていい農薬はあるのです)
  6. 今現在作られる品種はほとんどが農薬を散布し・肥料をたくさん使い、たくさん収穫されることを前提に品種改良された品種。無農薬で作物をつくには今時のおいしい品種は難しいかもしれない。
  7. 農薬を使う使わないでおいしさは変わらない。「おいしいさ」はそのほとんどが品種に左右されます。「無農薬だからおいしい」これは間違いで、「無農薬だから安全」という言葉が正しい。

 私がこれまでいろいろな本を読み、話を聞いてきたことによると、慣行栽培・有機栽培に限らず結局おいしさはすべては気候・水・天気・栽培管理がすべてのようです。消費者の方は○○農法や××栽培などの表だけの情報に振り回されず自分の目で見て・食べて判断された方がいいのでは?なんて思いますが皆さんはどう思っています?
 星寛治さんの講義を受ける農大生

 我が家のさくらんぼは有機栽培ではありません。しかしながら有機質肥料のみで作っています。?!これには深い訳がある

 お米の有機栽培といえばアイガモ君

 山形農試の残留農薬分析装置 この写真は簡単な物らしい。もっとスゴイのが分析室に入っている。その性能は25メートルプールに1滴農薬を落としただけでその成分が発見できるというものらしい。

 溝延地区300haの防除は高齢化・省力化のためヘリコプターで行われている。

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